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医療事故から身を守る患者の心構え(1)医師任せにしない

医療ドラマを見ると,主人公の医師が脳外科も心臓外科も消化器外科も,科を問わずあらゆる手術をこなしてしまうスーパードクターが登場しますが,実際は専門に特化しており何でも分かりどんな手術もできる医師はいません。医師は万能ではなく,専門以外のことはあまり詳しくないのが実情ですから,医師はなんでも知っていると思うのは大きな間違いです。また,専門分野であっても先入観を持ってしまいミスをしてしまう医師もいれば(ケース(1),ケース(2)),知識や経験がないのに診療を丸投げにされている研修医(ケース(6))やベテランなのに患者を診察しない医師もいますから(ケース(7)),患者が医師に全て任せきりにするのはとても危険です。自分の身を守れるのは自分しかいないという心構えで積極的に病気と向き合うことが大切です。

医療事故から身を守る患者の心構え(2)病気を知る

医師にお任せにしないためには,自分や家族の病気を知ることが大切です。

体調不良で病院に行くと医師に症状を伝えますが(問診と言います),緊急の処置が必要な病気なのに外見上重症感がないとか,夜間外来で専門外の医師や知識・経験の少ない研修医が当直医ですと,見落とされ手遅れになる可能性があります。そんなとき,患者に病気の知識があって典型的な症状をキーワード(例えば「前胸部の締め付けられるような痛みの持続」は急性心筋梗塞の典型症状です)を使うなどして上手に伝えられれば気が付いて貰えるかも知れません。

入院して外科手術を受ける場合は,事前に手術説明があり手術同意書に署名押捺が求められますが,患者に治療方法や手術を受けた場合あるいは受けない場合のリスク,複数の治療方法があるときは各々のメリット・デメリットなどの知識が全くないと医師から説明をされても理解できないため,治療を受けるか否か,受けるとしていつ受けるか,どの方法を選択するか全て医師に言われるがままとなり失敗されたとき後悔することになります。

不幸にも医療ミスが起きても,医学の知識がまったくなければミスだと気が付かずに終わってしまい本来受けられたはずの正当な補償を受けられない可能性もあります。

医学のことは難しくて分からないと最初から諦めてしまうのは,もはや時代遅れです。テレビ,新聞雑誌,インターネットなどに一般人向けの分かりやすい医学情報が溢れており,調べようと思えば容易に調べられる時代です。もちろん情報を取捨選択する必要がありますが,少なくとも自分の持病や,祖父母親兄弟に多い病気(家族歴と言います)についてはいざという時のために日ごろから典型的な症状,治療方法,複数の治療方法があるときは各々の方法のメリット・デメリットやリスクなどを調べておくべきです。

少し注意すれば防げたような医療事故は敵(病気)を知って己(持病・健康状態)を知れば,百戦危うからずとまでいかなくても,医師にお任せにするよりは格段に事故を防げるでしょう。

医療事故から身を守る患者の心構え(3)我慢しない

患者の顔を一目見ただけで病名が直ぐ分かる,というのはテレビドラマや映画の中だけの話です。患者の見た目が元気そうで重症感がないとか,病気に典型的な症状が揃っていないなどの場合,本当は直ちに入院加療が必要なのに医師が異常なしと判断して帰宅させてしまい手遅れになることが少なくありません。一般に,体調が本当は酷く悪いのに病院に行くと緊張するのか元気そうに振る舞ってしまったり,医師に「大丈夫です。」とか「良くなってきました。」などと心にもないことを言ってしまうことがありますが,これでは自分で自分の身を危険にさらすようなものです。医師に病気を見落とされないためには,とにかく我慢しないことが大切で,自分の症状を正しく医師に伝える努力をしなくてはなりません。こと病気については我慢強い方が損をすることが多く,多少大げさなくらいが丁度良いかも知れません。それでも医師から異常なしと言われてしまったときは,自分の体調がいつもと明らかに違い異常だと分かるのは本人だけですから,普通ではないと感じたら例え医師に緊急性がないと言われても鵜呑みにせず入院を強く要請するとか,専門病院を受診するとか,帰宅後症状が悪化したときは救急車を呼ぶなどするべきです。

折角手遅れになる前に病院にかかったのに医師に症状を上手く伝えられず病気を見落とされ,自分の直感を無視し我慢したばかりに命を落としてしまう医療事故は後を絶ちませんが,直ぐ治療していれば助かっていただけに本人にも遺族にも悔いが残ります。

■医療事故から身を守る患者の心構え(4)コミュニケーション力を磨く

入院中の場合,原疾患と異なる病気の発症(ケース(6))や術後管理不足(ケース(7)),看護不足(ケース(3))から患者が急変したのに医師や看護師に見落とされ命を落とすケースがあります。この場合,患者や患者の家族が自力で医療事故を防ぐのは難しいですが,常日頃医師・看護師と良好なコミュニケーションをとり,定期的に診療経過の説明を求め,説明が分からなければ患者側から積極的に質問し診療について共通認識を持てるようにすることで患者が放置されることは防げる可能性があります。病院は少ない人数で多数の患者を診ているので意図していなくても結果的に患者が放置されることは避けられないことですが,良好なコミュニケーションをいつもとっている患者家族は医療従事者から自ずと関心を持たれ異常に気が付いて貰える確率は高まるでしょう。

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