■嘘のような本当の話先日,証拠保全のため,とある総合病院へ行きました。少し早めに病院に到着したので,待ち合わせていたカメラマンと話していたときのことです。カメラマンから,「先生は,カルテの調査を依頼する協力医はどうしていますか?」,と聞かれました。なぜカメラマンがそんなことを気にするのか理由を尋ねたところ,他の法律事務所から依頼されて証拠保全に同行したとき,弁護士から聞かれたというのです。
医療過誤・医療事故事件では,過失調査,鑑定意見書の作成や医療訴訟係属中に専門的アドバイスをして頂ける各専門分野の医師の存在が不可欠です。ですから,協力医がいない医療過誤・医療事故弁護士など考えられないのです。
証拠保全だけして,患者に,協力医は自分で探してくれというのはあまりにも無責任過ぎます。私は,カメラマンに,「そういう弁護士は,医療過誤・医療事故事件を扱ってはいけないのです。」と答えました。嘘のような本当の話です。
弁護士に依頼する前に,専門科の協力医がいるか確認することをお勧めします。