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美容整形における過去の医療過誤・医療事故の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。

美容整形手術後,腫れ,皮下出血が生じ,術後の行事に参加できなくなるおそれがあることを告知し,患者の意思を慎重に確認すべきであったのに,これを怠ったとして,説明義務違反が認められたケース

 

東京地方裁判所
平成14年(ワ)第13062号 損害賠償請求事件
平成14年(ワ)第9607号  債務不存在確認請求事件
平成16年1月28日判決
【説明義務,問診義務】

<事案の概要>

患者(昭和17年生,女性)は,社会福祉施設を経営しており,平成13年11月11日に開催される同施設の収穫祭で,和太鼓の集団演技に出演することになっていたため,その前に美容整形手術を受けたいと考え,同月5日,被告クリニックを受診し,被告クリニックを経営する担当医師に,美容整形手術について相談した。

担当医師は,患者から希望を聞き,カウンセリングをしながら被告クリニックでの美容整形手術について説明した。患者は,翌6日,担当医師との間で,二重まぶたの形成,隆鼻,顔の脂肪吸引,目の上の脂肪吸引,目の下の皺取りの美容整形手術を受けることを内容とする診療契約を締結し,同日,手術を受けた。

本件手術後,患者は,上まぶたの腫れが引かず,脂肪吸引によって顎の下に生じた皮下出血も治らなかったため,同月8日に行われた和太鼓の集団演技のリハーサルにも,同月11日の本番にも出演できなかった。

患者は,同月13日時点でも,未だ上まぶたの腫れと顎の下の皮下出血が目立つ状態であった。

患者が見た被告クリニックの広告には,二重まぶた形成術について「メスを使わないので傷や腫れの心配もなく最新の麻酔法により無痛のうちに終ります」,「もちろん直後から洗顔・アイメイク・コンタクトもOK!」,隆鼻術について「鼻の内側から最新のプロテーゼを入れるだけで,入・通院は不要です。最新の麻酔法により無痛のうちに終り,腫れの心配もありません」,「もちろん手術後の洗顔・メイクも可能です」,脂肪吸引について「大切な神経や血管を傷つけることはないので安心・安全です」,「メスを使わないため,傷の心配は全くありません」,「入・通院不要。シャワーも翌日からOKです」などと記載されていた。

担当医師が,患者に対し,診療契約上の債務不履行に基づく損害賠償債務の不存在確認を求め,患者が,担当医師に対し,担当医師が手術後に腫れや皮下出血が生じるという説明を怠ったなどと主張して,診療契約上の債務不履行に基づく損害賠償を求め,提訴した。

請求金額

415万2082円

結  論

一部認容(認容額90万円)
※担当医師からの債務不存在確認請求は却下

争  点

手術後に腫れや皮下出血が生じることを説明しないで手術を施行した過失の有無

認容額の内訳

①慰謝料

80万円

②弁護士費用

10万円

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