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精神科・心療内科における過去の医療過誤・医療事故の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。

アルコール依存症を合併した境界性人格障害の患者が他県の病院への搬送途中に窒息死したことについて,搬送を指示した精神科医に,窒息の危険性のある搬送方法をとったのに搬送に随行しなかった過失が認められたが,損害が患者本人の慰謝料等に限定されたケース

 

東京地方裁判所 平成14年(ワ)第27819号 損害賠償請求事件
平成16年10月27日判決 控訴・和解 判タ1196号168頁,判時1887号61頁
【損害論,その他】

<事案の概要>

患者(昭和44年生,女性)は,境界性人格障害の症状が現れたため,平成10年11月から被告医師(被告クリニック開設者)の下で診療を受るようになったが,症状が改善せず,アルコール依存症を合併するなどして悪化傾向をたどり,自傷行為を繰り返し,自殺を図ることすらあった。被告医師は,患者の症状はアルコール依存症を合併した境界性人格障害であって重篤な状態であり,入院治療が必要と判断し,他県の病院へ医療保護入院(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律33条参照)させようと考え,平成13年1月13日,患者を甲病院へ搬送することとした。患者が,出発の際,入院を嫌がり,口を切るなどして出血したことから,ティッシュペーパーを口に入れ,タオルを猿轡のように噛ませてガムテープで固定し,呼吸抑制作用のある薬剤を含む注射(テラプチク,強力ミノファーゲンシー,セレネース5,ホリゾン10及びアキネトン)をした上,手足をタオルできつく縛って,車の後部座席に寝かせて搬送した。被告医師は,搬送には同行せず,当時被告医師の下で勤務していた看護学校の学生と事務員の2名が搬送を担当した。患者は,搬送途中,脈が弱くなり,呼吸が感じられなくなり,目的の病院へ搬入直後,心肺停止状態となり,蘇生措置が施されたが死亡した。

患者の両親が,被告医師に対し,損害賠償請求訴訟を提起した。

請求金額

合計1億2437万4632円

結  論

一部認容(認容額 1780万円)

争  点

①患者の死因
②本件搬送における被告医師の過失の有無
③損害額

認容額の内訳

 

①患者本人の慰謝料

1500万円

②葬儀費用

120万円

③弁護士費用

160万円

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