過去の医療事故・医療過誤(医療ミス)の裁判事例 脳神経外科 東京地判平成14年7月18日判決

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脳神経外科における過去の医療事故・医療過誤(医療ミス)の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。

 

脳動脈瘤に対するコイル塞栓術につて説明義務違反が認められたケース

 

東京地方裁判所 平成9年(ワ)第23169号 損害賠償請求事件
平成14年7月18日判決
【説明義務,問診義務,手技,治療方法・時期】

<事案の概要>

患者(昭和9年生,男性)は,被告病院(大学病院)において,左内頸動脈分岐部の未破裂動脈瘤に対し,当初,開頭手術を受ける予定であったが,平成8年2月27日,A医師(放射線科)及びB医師(脳神経外科)の説明を受けて,コイル塞栓術を受けることに同意した。

 

被告病院において,同月28日午前11時5分ころ,患者に対し,コイル塞栓術(本件手術)が施行された。手術の際,IDCコイルの約半分を脳動脈瘤内に挿入したところ,コイルが脳動脈瘤外に逸脱して内頸動脈内に移動してしまい,中大脳動脈及び前大脳動脈を塞栓する可能性があったため,正午ころまでに,A医師は,コイル塞栓術の中止とコイルの回収を決めた。

 

A医師は,デリパリーワイヤーを引いてコイルを回収しようとしたが,コイルが伸びる「ほどけ現象」が生じたために功を奏さなかった。午後O時40分ころ,リトリーパーを使ってコイルを回収しようとしたが,全部を回収することができないまま,午後O時50分ころ,患者の左中大脳動脈の血流が悪化し,意識レベルの低下等の症状が現れた。

 

被告病院の医師らは,開頭手術によりコイルの回収をすることとしたが,午後4時ころまでは手術室に入室できなかったため,A医師は,リトリーパーを用いたコイル回収作業を午後2時50分ころまで継続した。

 

午後5時15分ころ,B医師の執刀で開頭手術が開始され,午後9時25分ころから,コイルの一部が摘出され,脳動脈瘤クリッピング手術が施行されたが,コイルを全部除去することはできなかった。

 

患者は,開頭手術後,意識を回復することなく,平成9年3月13日,残存したコイル及びこれによる血流障害で引き起こされた脳梗塞により死亡した。

 

患者の家族らが,被告病院を開設する国に対し,損害賠償請求訴訟を提起した。

 

請求金額

合計 9573万5673円

結  論

一部認容(認容額 合計6636万6688円)

争  点

@本件手術を選択したことについて過失があったか否か
A本件手術の手術手技に過失があったか否か
B説明義務違反の有無

認容額の内訳

@逸失利益

合計4202万6688円

A慰謝料

合計1750万0000円

B葬儀費

84万0000円

C弁護士費用

合計600万0000円

 

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