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脳神経外科における過去の医療事故・医療過誤(医療ミス)の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。
小脳出血に対する後頭蓋窩減圧術,硬膜形成術及び術後管理と死亡との間の因果関係が認められなかったケース
東京地方裁判所 平成14年(ワ)第4588号 損害賠償請求事件
平成16年5月13日判決 確定
【手技,入院管理,適応,因果関係】
<事案の概要>
患者(昭和3年生,男性)は,平成11年4月3日,小脳出血に対する緊急手術として,被告病院において,血腫(5X4.5X2㎝)を除去する開頭手術を受けることになった。担当医師は,開頭後,小脳の腫脹は認めたが軽度であったため,血腫除去は不要と判断し,後頭蓋窩減圧術(後頭骨を切開し後頭下の減圧を行う手術)及び硬膜形成術を行った。術後,患者の気管内チューブを抜去したところ,気道閉塞が生じたため,緊急気道切開術が行われた。
その後,患者は,被告病院において,術後管理を受けていたが,同月15日から後頭部手術創から髄液漏れが起き,同月19日に髄膜炎と診断され,同年5月5日,中脳脳幹部梗塞を合併した。同月20日,突然,房室ブロックが起き,心室細動,呼吸停止,低酸素脳症を生じ,患者は21日に死亡した。
患者の遺族が,被告病院を開設する法人に対して,損害賠償請求訴訟を提起した。
請求金額 | 合計2750万円 | ||||
結 論 | 請求棄却 | ||||
争 点 | ①患者の死亡原因 |
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