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消化器内科における過去の医療過誤・医療事故の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。

患者が急性膵炎,糖尿病性ケ卜アシドーシスのいずれか,ないし併発により死亡したことについて,診断を誤った過失及び転医義務を怠った過失が認められなかったケース

 

大阪地方裁判所 平成16年(ワ)第9561号 損害賠償請求事件
平成18年3月15日判決 確定
【説明・問診義務,転医義務】

<事案の概要>

患者(昭和53年生,男性)は平成13年12月末ごろから腰痛を覚え,年明けからは,腰痛に加え咳,口渇,嘔吐,腹部膨隆等の症状が生じたことから平成14年1月7日午前9時過ぎころ,被告病院(個人病院)を初めて受診し,被告医師(被告病院院長,内科)の診察を受けた。患者は,被告医師に対し,2日前から口渇,嘔気,嘔吐,咳,全身の倦怠感,排便停止等の症状があるが,腹痛や空腹感はないこと,関節痛・咽頭痛があり,前日体温が37.5度あったこと,咳は発作的に出て夜間に多く,喀痰はないこと等を訴えた。患者を診察した被告医師は,腹部膨張,鼓音,腸蠕動音の消失等の所見から麻痺性イレウスを疑った。患者は,診察中,吐き気をもよおしたような動作をしたことがあったが,嘔吐はなく,体温,血圧,脈拍は正常であった。

被告医師は,患者に対し,水を飲むことは危険であるから控えるよう注意するとともに,麻痺性イレウスの機序及び危険性について平易な表現で説明し,設備の整った大きな病院へ行って検査を受けるよう説得した。しかし,患者が,帰宅後,家族と相談してから決めることに固執したため,被告医師は,患者に対し,帰宅後,家族と相談し,できるだけ早く大きな病院へ行くこと,容態が悪化したときは,救急車を呼んで大きな病院へ行くよう指示した。

患者は,同日午後3時ころ,自宅で意識不明となっているところを発見され,同日午後4時10分ごろ,死亡が確認された。患者の死因ないし死因に至る機序は,明確ではないが,急性膵炎,糖尿病性ケトアシドーシスのいずれか,あるいは,併発が考えられた。

患者の両親が,被告医師に対し,損害賠償請求訴訟を提起した。

請求金額

合計8140万円

結  論

請求棄却

争  点

①被告医師は,患者が麻痺性イレウス,急性膵炎,糖尿病性ケ卜アシドーシスのいずれか,ないし,これらの併発を疑うべきであったか
②患者を直ちに他の病院へ転送すべきであったか

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