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消化器内科における過去の医療過誤・医療事故の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。
大腸癌を発見できなかったことについて,その時々の患者の症状に応じて最も疑われる疾患について必要な検査を行い,その検査結果に基づき適切な処置をとっていたとして過失が認められなかったケース
東京地方裁判所 平成14年(ワ)第18909号 損害賠償請求事件
平成15年12月26日判決
【検査】
<事案の概要>
患者(昭和5年生,女性)は,平成4年4月から平成12年8月にかけて,高血圧及び糖尿病の治療のため,定期的に,被告病院(総合病院)内科へかかり,主にA医師の診察を受け,便秘を訴えて下剤を処方されることも時折あった。
患者は,平成12年7月21日から同年8月21日にかけて,被告病院消化器科のB医師らの診察も受けるようになり,胃潰瘍及び腸炎について治療・検査等を受けていた。
患者は,同年8月22日,下腹部痛を訴え,救急車で被告病院に搬送され,腸閉塞が疑われ,血圧低下による前ショック状態にあったため,入院となり,同日中に回腸痩造設術の緊急手術が実施された。同年9月,注腸検査で,上行結腸に全周性の癌(後にグループ5の腺癌,ステージⅣと判明)と両肺及ぴ肝臓に多発性転移が認められ,その後,右半結腸切除術,人工肛門閉鎖の手術,吻合不全部切除,胃空腸吻合,腹腔内ドレナージの手術が実施されたが,患者は,同年11月21日,上行結腸癌により死亡した。
患者の子は,被告病院を開設する法人に対し,損害賠償請求訴訟を提起した。
請求金額 | 合計1000万円 | |||
結 論 | 請求棄却 | |||
争 点 | A医師及びB医師らが,平成12年7月末までに大腸癌を疑って必要な検査等を実施しなかった過失の有無 |
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