過去の医療事故・医療過誤(医療ミス)の裁判事例 泌尿器科 東京地判平成15年3月26日判決

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泌尿器科における過去の医療過誤・医療事故の裁判事例。事案の概要・請求金額・結論・争点・認容額の内訳など。

 

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を実施した際,診断目的に必要な量を超えて腫瘍の切除を行い,膀胱穿孔を生じさせたとして過失が認められたケース


東京地方裁判所 平成13年(ワ)第8105号 損害賠償請求事件
平成15年3月26日判決
【手技,因果関係】

<事案の概要>

患者(大正2年生,女性)は,平成12年4月29日,下腹部に強い痛みを覚え,救急車で被告病院(総合病院)に搬送され,入院となった。同年6月5,6日,膀胱鏡検査及び骨盤腔CT検査が実施され,検査の結果,膀胱内に腫瘍が発見されるとともに,膀胱と直腸の間に交通があることが確認された。

 

被告病院泌尿器科の担当医師は,同月7日,患者及びその子らに対して,確定診断のため,経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を行う旨を説明し,患者らは手術に同意した。同月14日,患者に対して,担当医師の執刀で,TUR-Btを実施したが,手術の際,膀胱に穿孔を生じた。

 

膀胱穿孔により、患者に腹膜炎発症の危険があったため,被告病院において,同日,膀胱穿孔閉鎖術が実施されたが,翌15日,患者は悪寒,腹痛増強等を訴え腹膜炎に対する処置として,人工肛門造設術,ドレナージ,直腸瘻閉鎖術が実施されたが,同月17日,敗血症,多臓器不全によって死亡した。

 

患者の家族(子3名)が,被告病院を開設する法人に対し,損害賠償請求訴訟を提起した。

 

請求金額

合計2437万9998円

結  論

一部認容(認容額 合計1782万円)

争  点

@TUR-Btにおいて,膀胱に穿孔を生じたか,穿孔を生じた場合過失があるか否か。
ATUR-Bt実施に際して,検査と同時に治療を行うこともあり,腫瘍の全部切除の可能性があることについて説明義務を怠った過失があるか。
B@の過失と患者の死亡との因果関係

認容額の内訳

@死亡慰謝料

1500万円

A葬儀費用

120万円

B弁護士費用

162万円

 

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